JC’S EX(鈴木狂太郎)毎日SEXしてくれなきゃ死ぬ

司伝の過去作レビュー

『JC’S EX』は2015年に発売された、鈴木狂太郎（すずききょうたろう）氏作の商業アダルトコミックだ。

鈴木狂太郎氏は主にCOMIC阿呍に漫画を掲載しているエロ漫画家の先生である。個性的なタッチでロリ系の作品を描き、その画面演出も独特。他の類を見ない作品を創りだす、ロリ界のストーリーテラーである。

本項では『JC’S EX』の魅力と、それについての私の評価をまとめていきたい。

【収録作品】

• この広い青空の中でSEX （カラー+前後編）
• 痴漢とSEX
• 校舎の窓から愛を叫んでSEX
• カラテガールがSEX
• ランチタイムSEX
• 戦車コレ 宣伝漫画
• fortissimo
• 瞳の先に

『JC’S EX』の魅力

『JC’S EX』は短いものも含め、全10篇で構成されているオムニバス短編集だ。内「この広い青空の中でSEX」は冒頭の短いカラーページと前後編の計3篇の作品となっている。

ヒロインは（サイトでは伏字になっているが）そのタイトル通り、全てJCだ。おっぱいは発育途上の微乳で、体の線の細さも合わせてJCらしさがよく表現されている。ビジュアル的にも、（終盤2篇こそ古い作品だからか絵柄が違うが）芋っぽく幼い絵柄でロリ感たっぷりである。

根本的に鈴木狂太郎氏の作画は絶品で、漫画的な表現に長けている印象を受ける。構図もそうだし、デフォルメ表現もそうで、絵柄こそ好みは分かれるだろうが、作画力は非常に高い。

内容も充実。重い背景から爽やかにまとめたり、切なくまとめたりと、骨太なストーリーが楽しめる。それが全て抜きに繋がるかはともかくとして、漫画の単行本としての魅力度は高い。

お気に入りは「この広い青空の中でSEX」。切ないお話である。

JC、山田花子は余命30日を宣告されていたのだが、それよりも早くに霊体として町を俯瞰していた。他の霊魂を見ながら、自分の未練と向き合う花子。そんな中、同級生の佐藤を見つける。佐藤は首に縄の後がついていた。ふいに自分の体に戻った花子は、急いで佐藤の家へと向かう。花子は佐藤の首吊り自殺を妨害するのだが、邪魔されたことに怒った佐藤は花子にセックスを要求し……。

その後、少ない余命が迫る中、花子は佐藤が死なないために体を捧げ続ける。仲を深める二人だったが、花子の死はすぐ近くにあり……。とまあ、重く切ないお話である。でも花子の性格もあってか、それが爽やかでコミカルにも表現されている。可愛く優しい花子が大好きになれる1篇である。

他の作品についても、何かと重い背景のものが多い。それでもそれほど暗くならないのは作者の腕である。

【まとめ】JC’S EX

司伝評価

• JCらしさにこだわりたい
• エロ漫画でもストーリーが大事
• 切ない話が好物

『JC’S EX』は以上のような方々にオススメしたい。非常に読み応えのある一冊で、JC大好きなロリコンではない人にも読んでいただきたい作品である。

JCらしい肉体表現も秀逸なため、もっと素直なエロが見たいのも本音。着衣セックス、おっぱいが正面から見えない構図が多いのはロリコン泣かせである。

本作については以上である。それでは、またの機会に。