司伝の過去作レビュー

『Aサイズ』は2015年に発売された、岡田コウ氏作の商業アダルトコミックだ。
岡田コウ氏と言えば、言わずと知れたロリ系作家である。繊細なタッチと生々しい空気感が絶妙であり、背徳的でエロい作品を描き上げる。ロリコンご用達の先生なのだ。
本項では『Aサイズ』の魅力と、それについての私の評価をまとめていきたい。
【収録作品】
- つまさきだち 前後編
- クラスメイト
- 袋小路
- モートンの熊手
- かすがい
『Aサイズ』の魅力

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『Aサイズ』は全6篇で構成されているオムニバス短編集だ。内2篇が前後編となっている。6篇はかなり少ない本数のように感じられるが、ページ数は通常より少し多め暗いの235頁あり、1篇のボリュームによって支えられている。特に、「つまさきだち」は2篇で計80頁以上もある大作である。
岡田コウ氏と言えばJC、という印象があるが、本冊もほとんどの短編でJCがヒロインであり、1篇だけJSもいる。おなじみの、いかにも純情そうな思春期っぽい少女がヒロインであり、エッチシーンは漏れなく背徳感が伴う。体も胸も小さい、でも心は育っている。そんな絶妙な時期の女の子たちである。
シナリオとしては、シリアスな展開が多い。セックスについても、準強姦くらいの展開は覚悟する必要があるのが、岡田コウ氏の作品である。今回もその傾向はあり、少女の描き方が繊細だからこそ、背徳的かつ悲劇的な仕上がりになっている。
お気に入りは「クラスメイト」だ。こちらはアニメにもなっている傑作である。本来、こういったかわいそうなものを苦手とする私であっても、この興奮には逆らえない。


クラスメイトと部屋で作業をする奈央だったが、女子生徒が帰ってしまい、裕二、もう一人の男子と三人だけになる。奈央には彼氏がいるのだが、いつの間にか裕二にバレており、そのことでからかわれる。話が下ネタになると、男子が奈央がセックスをしていることを想像し、興奮してしまう。怯える奈央は裕二に助けを求めるが、裕二は部屋に鍵をかけ……。

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絶妙な関係性だ。男子をしかりつける「性格ブス」扱いされている奈央だが、いざ強引に来られると怖くて抵抗ができない。裕二は奈央と親しい間柄のようだが、男子に迫られている時に助けてくれない。これは、奈央に彼氏がいることに嫉妬しているのだ。その微妙な状態が描写されることで、強く抵抗できない奈央と、加虐的になる裕二に説得力が出てくる。もう一人の男子としても、性格は苦手だけど顔は可愛いという奈央が相手ということに興奮するのは、非常に納得できる。
かわいそうだとは思いながらも、この臨場感があって生々しい展開は興奮せざるを得ない。傑作短編である。

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女子目線の寝取られについては、他にももう1篇ある。それ以外は和姦だが、どれも背徳的な空気があり、とても入り込める一冊である。
【まとめ】Aサイズ
司伝評価
絵柄 | |
物語 | |
キャラクター | |
抜き | |
背徳感 |
- 背徳的なロリ作品が好き
- JCくらいの微ロリが愛おしい
- 寝取られに興奮する
『Aサイズ』は以上のような方々にオススメしたい。非常にかわいそうながらも、その設定づくりの上手さにより、背徳的で臨場感のある作品に仕上がっている。
「クラスメイト」は個人的にも傑作短編の一つだ。アニメのほうもぜひチェックしていただきたい。
本冊については以上である。それでは、またの機会に。

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