司伝の過去作レビュー

『痴戯のナカ』は2018年に発売された、kanbe(かんべ)氏作の商業アダルトコミックだ。
kanbe氏はCOMIC快楽天に漫画を掲載するエロ漫画家の先生である。細かい線での表現が巧みで、画力が高い。エロ漫画らしいエロ重視で官能的な作品を好むが、本冊はそこに狂気が含まれ、一部はかなりダーティーな印象を受ける。
本項では『痴戯のナカ』の魅力と、それについての私の評価をまとめていきたい。
【収録作品】
- ないないこそこそ
- 茂みを覗いて
- 茂みの囀(さえず)り
- 繁った気もち
- 繁みの群れ
- オトナ合格
- 私をおして
- 夢肥える
- 狛子(こまこ)がまいった
- 情欲症候群
『痴戯のナカ』の魅力

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『痴戯のナカ』は短いカラーページも含め、全10篇で構成されているオムニバス短編集だ。内「茂みを覗いて」から「繁みの群れ」までの4篇は連続しており、それぞれ主人公の違う群像劇のようになっている。
ヒロインはJS・JC(?)、JK~社会人と幅広い。連作の4篇では、時間経過によりJSからJCorJKへと成長しているように見えるが、明確な描写はない。おっぱいも貧乳から爆乳と言えるほどの巨乳まで幅広いが、本質的には巨乳をメインにしているように思う。

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連作以外のシナリオについては、官能的な恋愛作品である。相手、あるいはセックスに溺れたヒロインの痴態を堪能できることだろう。連作である「茂み(繁み)」シリーズについては、セックスで狂ってしまった少年少女たちの姿が狂気的に描かれている。
お気に入りはそんな「茂み(繁み)」シリーズの1作目「茂みを覗いて」をあげよう。

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清一とあけみは、茂みから大人のセックスを覗いていた。しかし、それがバレて、部屋に連れていかれ、覗き見を責められてしまう。男は二人にセックスを見せるように言われるが、あけみは自分たちがそういう関係じゃないと言い断る。すると、女が清一の勃起を見抜き、激しい手コキでイかせる。次に、男があけみに手を掛け……。

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この大人の男が気持ち悪いくらいに怖い。清一とのセックスを拒んだばかりに、男とセックスをする羽目になるあけみだったが、すぐに快楽へと落とされてしまう。清一もまた、女に快楽の虜にさせられると、その欲望は次話以降へと引き継がれていく。まるで伝染病のように快楽に堕ちる様子は不条理であり、狂気的だった。

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ちなみに、お気に入りキャラは「茂みの囀(さえず)り」のめぐみで、作者からも愛されているようなのだが、どうも雑誌的に貧乳には優しくない模様。もっとロリめぐみを見たかったものである。
【まとめ】痴戯のナカ
司伝評価
絵柄 | |
物語 | |
キャラクター | |
抜き | |
狂気 |
- 快楽に堕ちるヒロインが見たい
- 官能的なシナリオが好き
- 巨乳・爆乳が好き
『痴戯のナカ』は以上のような方々にオススメしたい。高い画力がそのまま抜きに繋がるかは好みの問題もあることだろう。個人的には、色々と使いづらい部分があった。
これは本当に好みだと思うのだが、乳首に何かつけるのはかなり苦手である。あれ、好きな人は多いのだろうか。
本作については以上である。それでは、またの機会に。

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