性春ホリック/きいろいたまごレビュー-同級生の夢を見た

き行

恋はセックスの最高のスパイスであり、どんな過激なプレイよりも興奮をもたらせてくれる。これは私、司伝の持論である。エロ漫画においても、いかに竿役に自身を投影させ、ヒロインに恋することができるかは非常に重要なものと思っている。

恋というものはビジュアルだけで生み出せるほど単純なものではない。いや、一目惚れする人間もいるにはいるが、それほど多数派ではない。こと漫画の世界においては、絵柄こそ描き手によって違うものの、作中のルックスレベルを表現することは難しい。かといって、性格に惚れさせるのもまた困難で、ページ数を犠牲にして導入部分を長くするなど策はあるものの、デメリットもあるため、これまた難しい。

その辺りは読者側にも努力が必要ともいえる。竿役への投影を優先すれば、ヒロインへの恋も比較的容易くなる。エロ漫画の実用性をいかに楽しめるかは、読み手の腕にもかかっているのである。

司伝
司伝

今回はヒロインに恋のできる作品集をご紹介します。

本項目では、『性春ホリック』の作者きいろいたまご氏について、また、『性春ホリック』シナリオやプレイ内容、ヒロインの雑感、オススメのヒロインと一話について、最後には司伝の評価も記載しておく。最後まで見ていただければ幸いだ。

性春ホリック/きいろいたまご とは

タイトル性春ホリック
著者きいろいたまご
初版発行2021年
掲載誌・レーベルTENMA COMICS LO
出版社茜新社
ページ数192頁
形式オムニバス

漫画家・きいろいたまご

きいろいたまご氏はCOMIC LOなどに漫画を掲載するエロ漫画家の先生だ。

今回がLO初の単行本であり、元々はCOMIC高で描いていた。JK⇒JCへの若返りを果たしたわけである。まあ冗談はさておき、先生は思春期特有の距離感や生々しさの演出に長けており、学生の恋愛を描かせれば一級品。つまりのところ、JKだろうがJCだろうが魅力を遺憾なく発揮できるわけである。

作品・性春ホリック

出会った。
笑った。
恋をした。

少年少女の恋愛とセックスを
この上なく誠実に描く著者の
LOレーベル初単行本。

性春ホリック【DLsite限定特典付き】 [茜新社] | DLsite 成年コミック – R18

『性春ホリック』は全6篇で構成されている商業アダルトコミックだ。全3作品で、それぞれ2編ずつの連作となっている。

少年少女の恋愛とセックスをこの上なく誠実に描く、まさにきいろいたまご氏作品の魅力である。その魅力通りに、本冊は丁寧に恋愛とセックスが描かれている。読者も恋してセックスできるような作品集に仕上がっているのだ。

【詳細】性春ホリック

引用:https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/
BJ304901.html

それでは、『性春ホリック』をより詳しくご紹介しよう。

  • マーカーほりっく 前編
  • マーカーほりっく 後編
  • こころの拠り所
  • こころの拠り所 その後
  • なつのおもいで 前編
  • なつのおもいで 後編

シナリオ

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シナリオは全て現代劇。どの作品も、何気ない日常からの小さな、でもその人の中では大きな事件が描かれている。

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エロ漫画だから当然セックスが描かれているわけだが、それが健全に思えるほどに、登場人物たちは正しく恋愛をしている。小さなお話ながらも、没入感のある仕上がりとなっている。

プレイ内容

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プレイいちゃラブで、混じりけのない純愛である。全てちゃんとした恋愛関係におけるセックスが描かれている。

体位は正常位、後背位、少ないながらも騎乗位など。フェラチオやその他前戯にも愛を感じる。

普通のセックスなのに、見てるこっちがドキドキする。初々しさがしっかりと描写されているため、エロ漫画的には些細な行為であっても、目新しいプレイのようにすら感じられる。感情移入さえできれば、本冊は実用的な作品とすら思える。

ヒロイン

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ヒロインは全員JC。竿役と年齢がほぼ変わらないことから、インピオ作品と言ってもいいだろう。おっぱいは年相応に発育しており、それが生々しさの演出にもつながっているように思う。

ビジュアルはかなり個性的。絵柄のクセもあるし、それほど万人受けするものではないだろう。本質的に、いわゆる美少女として描かれていないような気もする。その辺りは、「見た目はそれほど好きではないのになぜか好きになっちゃう」ような、そんなリアルな女性像を捉えているようにも思う。

オススメの一話

実質的に全3作品なわけだが、オススメしたいのは2作品ある。一番好きなのは「オススメのヒロイン」のほうに回すとして、ここでは「なつのおもいで」をピックアップ。

夏休みのある日、たくみが家に帰ると、従姉のさつきが部屋で待っていた。親族の七回忌を前に泊まりに来たのだ。さつきはたくみの部屋でエロ本を見つけており、たくみは慌ててをそれを奪い返す。その夜、たくみは悶々としていた。それは、奪い返す時にさつきの胸のふくらみに触れてしまったからだ。いつの間にか大きくなったさつきのおっぱいは、たくみを意識させていた。その時、さつきが一緒に寝るために部屋に訪れ、強引に同じベッドに入ってきた。さつきのおっぱいを見てしまうたくみに、さつきはすぐに気づくと、「いいよ、10秒だけなら触っても」と挑発してくる。急かされた勢いでつい触ってしまうと、たくみは夢中でその感触を味わった。「次、ウチの番ね」とたくみのペニスに触れるさつきだったが、当然たくみのそれは硬くなっており……。

そのまま触りあいし、興奮して甘えん坊になったたくみの要望に応える形で本番が始まる。性別を感じないような、ボーイッシュでガサツなさつきの女性らしさ(おっぱい)に触れ、たくみのさつきへの意識が一変する様子は妙に共感できた。読者目線でもさつきを初見で可愛いとはなかなか思えないはずだが、だからこそたくみに感情移入しやすかったのかもしれない。さつきはなんだかんだで面倒見の良いお姉さんでもあり、甘えると応えてくれる。後編ではさつきはセーラー服を着ていて、前編とはまた違った印象を受けることだろう。田舎娘らしい日焼け肌もまたグッド。おねショタインピオとしても良いし、見ごたえたっぷりの良作だった。

オススメのヒロイン

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そんなさつきも良いが、オススメのヒロインには「マーカーほりっく」の美江寺優をあげたい。こちらも見た目以上に好きになれるヒロインである。

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渓太はクラスメイトの夢を見た。相手は隣の席の美江寺優。別に彼女を好きというわけではなかったが、内容がエッチであり、渓太は夢精してしまう。その日は彼女を意識してしまうのだが、距離を置かれていたと気づいた美江寺は、逆に距離を詰めてくる。うっかり美江寺の夢を見たことを言ってしまうと、どんな夢か問われた渓太は、夢の一部をピックアップし、落書きされる夢だと誤魔化す。すると、美江寺は面白そうだから実際にやろうと提案する。落書きをお互いにしていると、渓太は勃起するのだが、それを美江寺はあっさりと気づき……。

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美江寺は幼さを利用した無防備さをわざと見せることで渓太を挑発する。それが顕著なのが落書きのシーンで、ブラやパンツ、さらには乳首までチラ見せしてくる。そして、勃起に気づいただけではなく、夢を見たことで自分を好きになったことにすら、渓太よりも先に気づく。この辺り、等身大の中○生男女の精神的な成長度合いを上手く表現しているように思う。その後、美江寺はフェラチオをしてくれるのだが、渓太の精液を全て飲みほした後、「最初は苦手だったけどね」などと衝撃発言をする。なんと、彼女は非処女だったのである。こうして同級生ながら全て自分を上回ってくる彼女に、渓太も甘えるしかない。それからおねショタインピオセックスが始まる。ただ、決して美江寺も余裕があるわけではなく、渓太とのセックスに夢中になる姿がとても愛らしい。後編ではヤキモチを焼く彼女も見られるのだが、その導入もまた非常に良い。没入感のある作品で、読者もヒロインに惚れられる傑作だった。

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まとめ~性春ホリック~

引用:https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/
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司伝評価

絵柄4.0
物語5.0
キャラクター5.0
抜き4.5
 インピオ5.0
  • 子ども同士の愛のあるエッチに興奮する
  • エロ漫画は没入感こそが正義
  • おねショタ要素のあるインピオが好き

『性春ホリック』は以上のような方々にオススメしたい。子どもの頃ほど女性の方が成熟しているので、インピオおねショタっぽくなるのは自然な流れ。むしろこれこそが正しいおねショタの姿ではないかと思えるほどに、純度の高いものだった。

世界の中心で私は叫んだ。中○生に戻って非処女の同級生にセックスを教えてもらいてえ!

本作については以上である。それでは、またの機会に。

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