彼女のせつな(中村葛湯)その少女は性を知っている

か行

司伝の過去作レビュー

『彼女のせつな』は2017年に発売された、中村葛湯(なかむらくずゆ)氏作の商業アダルトコミックだ。

中村葛湯氏はコミックメガストアαやコミック高などに漫画を掲載しているエロ漫画家の先生である。少し昔に流行ったような個性的な絵柄ながらも、それが繊細な作風とよく合っている。『彼女のせつな』は表紙の印象通りのロリ作品集だが、その独特な空気感により、非常に艶めかしく仕上がっている。

本項では『彼女のせつな』の魅力と、それについての私の評価をまとめていきたい。

【収録作品】

  • 想い人
  • from day to day
  • プラスマイナス
  • 朝の雲、暮れの雨
  • Frog
  • ならいごと
  • LOOP
  • 家路のありか

『彼女のせつな』の魅力

引用:https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/
BJ114335.html

『彼女のせつな』は全8篇で構成されているオムニバス短編集だ。内「想い人」と「from day to day」は同じヒロインと竿役であり、実質的には連作となっている。

ヒロインは多分JS~JKくらいだろう。ただ、作画的には全編ロリ少女と言える。小柄で貧乳という体型だけではなく、その漂う雰囲気が全て幼いのである。それでも、いわゆる無邪気系ではなく、恋や何か別な要素により心が成長途上にある少女であり、絶妙なリアリティを持っている。このヒロインのバランス感覚は、本冊においての大きな魅力となっている。

シナリオは恋愛要素が強め。芽生えではなく、ある程度経過した恋模様が描かれている。その全てが明確に「大人の男と少女」という組み合わせであり、繊細な恋愛関係が上手く切り取られている

引用:https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/
BJ114335.html

そんな関係性だけに、エッチはほとんどがいちゃラブ系である。スタンダードなセックスながら、その雰囲気に酔わされ、やたらと興奮させられてしまう。恋愛相手のヒロインが精神的に幼く、脱がすとさらに未熟であり、その背徳感はたまらないものがあった。

唯一、いちゃラブと言えない作品が「ならいごと」であり、それをお気に入りの1篇としてあげておこう。

スイミングスクールのコーチである戸高と林は、生徒の樹里が更衣室でオナニーをしているところを見つける。どうやら、同じコースの子にふざけて触られたことがきっかけらしく、それからプールまで降りられなくなってしまったらしい。戸高は樹里を慰めつつ、その体に手を掛ける。それを見つけた林も、一緒になって樹里に手を付けると……。

明らかに異質な、ロリ3Pもの。別に脅されているわけでもなく、自慰行為にハマった少女を慰める形で始まる性行為は、妙に生々しい。見た目も心も幼い樹里だが、彼女からは変な色気が溢れている。普段は冷静に大人目線で子どもを見ている二人が、樹里に手を掛けているという流れにも興奮してしまった。

引用:https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/
BJ114335.html

非常に良い雰囲気を持っている作品集である。ロリものが好きな人にはぜひ読んでいただきたい。

【まとめ】彼女のせつな

司伝評価

絵柄4.0
物語4.5
キャラクター5.0
抜き4.5
ロリ5.0
  • 生々しいロリ作品が読みたい
  • 成長途上な少女に惹かれる

『彼女のせつな』は以上のような方々にオススメしたい。性とは無縁に見えるヒロインが可愛く、そしてエロい。とても惹かれるヒロイン達であり、入り込めるシナリオだった。

ぜひ次回作も読みたい限り。次の単行本はいつ出るのだろうか。期待しておこう。

本作については以上である。それでは、またの機会に。

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