少女熱(雨と棘)授業参観でセックス見せよう

し行

司伝の過去作レビュー


少女熱

『少女熱』は2015年に発売された、雨と棘(あめととげ)作の商業アダルトコミックである。

雨と棘はCOMIC LOなどに漫画を掲載していたエロ漫画家ユニットだ。以前は「雨がっぱ少女群(あまがっぱしょうじょぐん)」という名義で活動していたが、原作者を伴ってユニットになったらしく、本冊内でも雨がっぱ少女群単独で発表している作品がある。独特な世界観と卓越した描写は”天才”と称されるほどだが、安定して作品を発表できるタイプではなく、現在の活動は不明である。本冊は2022年現在、この名義で唯一の単行本となっている。

本項では『少女熱』の魅力と、それについての私の評価をまとめていきたい。

【収録作品】

雨と棘作

  • 授業参観
  • 放課後少女
  • 神性儀式

雨がっぱ少女群作

  • 博士の異常な欲情
  • 気狂い狩り
  • AWAKE II
  • 夢を廻る円環

『少女熱』の魅力

引用:https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/
BJ077937.html

『少女熱』は全7篇で構成されているオムニバス短編集だ。雨と棘名義のものは4作品、雨がっぱ少女群名義のものも4作品で、そのうち2作品が別の原作者がついたものとなっている。

ヒロインはJSJCおっぱいちっぱい貧乳で、正統派のロリっ娘である。体の描き方はリアル系で、本格派ロリボディが魅力的。ルックスも一見して可愛いと思える美少女。そして何より繊細で品のある作画。ヒロインの美しさについてケチはつかない

原作者が統一されていないこともあり、作品の内容はバラバラ。不条理だったりハードだったり、様々な作品が収録されている。こう言ってはなんだが、純粋に使える作品は少ないのではないだろうか。親子の近親相姦にしても、教師と生徒にしても、独特な空気感が漂っている。部分的に見ると芸術作品のように思えるところもあり、良くも悪くもただのエロ漫画とは思えない仕上がりになっている。

かなり個性的な作品群だが……。「放課後少女」は教師が不思議な生徒とセックスをするお話。雨氏作画の女体美が堪能できる1篇で、お気に入り2位である。「神性儀式」は少女が儀式により犯されるお話。理解の届かない不気味な1篇だ。「博士の異常な欲情」は”全て現実になる”インカムを手に小●校に乗り込み、JSハーレムを築くお話。こちらは独特な陰影表現を用いている謎の1篇。「気狂い狩り」はもはや説明困難な不条理な1篇で、読む価値ありだが抜けるわけがない。「AWAKE II」兄妹近親相姦の1篇。この作品群では浮くほどに普通の作品。「夢を廻る円環」は退廃的で不条理な世界を舞台にした作品。夢の世界だけあってこちらも説明困難である。こんな個性的な作品群から、今回は「授業参観」をピックアップ。

引用:https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/
BJ077937.html

授業参観の日。教師に指名され、白鳥あすかは作文を読み始める。「私のお父さん」と題した作文には、明らかに父親との性行為が描写されている。教師が慌ててあすかを止め、彼女の保護者が来ているかと問う。すると、あすかの父が名乗り出た。雑誌かネットのいやらしい記事をそのまま書いたのだろう、と推測し、それを父に伝える教師だったが、彼はあすかに今すぐそこで服を脱ぐように指示する。教師や他の保護者が縛り付けられる中、あすかは全裸になり、父のペニスを咥え……。

どうやって全員を縛り付けたのか、というツッコミは置いておこう。あすかとしては父との性行為は当たり前のことであり、何ら抵抗なく、むしろ楽しそうに、みんなが見ている中でセックスをする。あまりに狂った状況の中で、父が教室で訴える内容もまた狂っている。これが娘との愛ある生き方なのだ、と。インパクトの強すぎる1篇だった。

引用:https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/
BJ077937.html

個性的な作品ぞろい。抜けるかはともかく、読む価値はある。

【まとめ】少女熱

司伝評価

絵柄5.0
物語3.5
キャラクター4.0
抜き3.0
不条理5.0
  • 不条理な作品が好み
  • 個性的な作画に惹かれる
  • ちっぱい貧乳の正統派ロリっ娘が好き

『少女熱』は以上のような方々にオススメしたい。超個性的な作者による超個性的な作品。作画だけでも読む価値はあるが、何せ変わった作品だけに、実用性についてはかなり人を選ぶだろう。

作画は背景も含めて力が入っているのだが、やはり注目したいのは女体美。リアリティがあるのに、漫画的な顔とバランスが取れているのが見事である。

本作については以上である。それでは、またの機会に。


少女熱

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