司伝の過去作レビュー

『好きになったら一直線!』は如月群真氏の6冊目の単行本である。現在は別冊ヤングチャンピオンで連載を持っていることもあり、本冊が成人向けアダルトコミックとしては最新のものとなっている。
個人的には、如月群真氏を天才だと思っている。セクシーな絵柄や画力も申し分ないのだが、それ以上に、貞操観念のおかしな世界観の作り方が絶妙なのである。本作は特にイカれている(誉め言葉)ので、ぜひご紹介しておきたい。
『好きになったら一直線!』の魅力

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『好きになったら一直線!』は6話+番外編の計7篇の連作長編で構成されている単行本である。
性交道というスポーツ(恐らく武道)のある世界。セックスを演技として披露し、その得点で競うのが性交道のルールである。主人公の清里は、性交道部の期待の新入生、穂高奏に憧れ、超体育会系で知られる性交道部へ入部することを決める。
清里は入部試験でその才能を見初められ、無事入部する。男子たちが厳しい練習に耐えかねてやめていく中、清里は部に残り、念願の奏との初体験が叶う。そして、二人はパートナーとなり、特訓(セックス)に明け暮れる。

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パートナー争い、ライバル登場、合宿、新人戦と物語は進んでいく。見ての通りだが、素晴らしく馬鹿馬鹿しい物語である。しかし、その世界観を作るだけなら簡単であっても、この世界観ならどういうことが起きるのか、ということをエロ漫画として成立するほどにエロく展開させていくのは至難の業。だからこそ、如月群真氏は天才なのである。
連作長編の中で、主人公がバンバン色んな女性とセックスしていく流れも自然だ。ある意味「俺つえー」系の作りであるため、主人公が高く評価されていく姿は、読み手にも充足感を与えてくれる。

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乱交シーンや人前、野外セックスが多く、まさしく貞操観念が崩壊している世界。所かまわずセックスすることを雑に感じる人も居るかもしれないが、私はここまでやり切っているのは非常に気持ちのいいことだと思う。
それにしても、如月群真氏は案外独占厨に優しい。なんだかんだでメインヒロインは他の男に手を出させないのが、この世界観でも徹底しているのはある意味すごい。
【まとめ】好きになったら一直線!
司伝評価
絵柄 | |
物語 | |
キャラクター | |
抜き | |
世界観 |
- 連作長編のエロ漫画が読みたい
- 貞操観念崩壊の世界観が好き
- ところかまわずセックスをするエロ漫画に興奮する
『好きになったら一直線!』は以上のような方々にオススメしたい。セックスに対する感覚が一般的じゃなく、キャラクターの言動一つ一つに笑いそうになることもあるが、それも含めて如月群真氏だ。ぜひ堪能していただきたい。
何気に巨乳キャラも貧乳キャラもエロく描きこなす先生なので、キャラクター博覧会としての価値も大いにありだ。個人的には貧乳キャラの美おっぱいを高く評価したい。
本作については以上である。それでは、またの機会に。

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