好きにしていーよ/暮林あさ美 レビュー-田舎の戯び

「好きにしていいよ」と言われたらセックスをするさ。男だもの。by司伝。

好きな女性に言われたい言葉ナンバーワンと言っても過言ではあるまい。何をしても良いとなれば、至極丁寧に扱いつつも、やはり好きにしてしまう。

もしロリっ娘がそんなことを言ったら、その少女は恐らくセックスまでは想定していない。それでも、男はエッチな事をしてしまうのか。それについては、とりあえずここではノーと答えておこうと思う。

司伝

今回はロリ作品集をご紹介します。

本項目では、『好きにしていーよ』の作者暮林あさ美氏について、また、『好きにしていーよ』のシナリオやプレイ内容、ヒロインの雑感、オススメのヒロインと一話について、最後には司伝の評価も記載しておく。最後まで見ていただければ幸いだ。

好きにしていーよ/暮林あさ美 とは

漫画家・暮林あさ美（くればやしあさみ）

ただいま👋 pic.twitter.com/spMxA632iq

— 暮林あさ美🔞 (@a_kurebayashi) March 29, 2022

暮林あさ美氏はCOMIC LOに漫画を掲載しているエロ漫画家の先生だ。

LO作家なので当然ロリ系の作品を扱っており、本冊は処女作となる。フェチ系作家らしい絵柄も、背景やその他描写も含め、非常に丁寧な仕事をする印象。内容については、本作のみの印象となるが、生々しさの活きるダーティーなお話を得意としているようだ。

作品・好きにしていーよ

告白よりも、セックスが先でした。

2020年夏、突如LOに現れたエロの語り部、暮林あさ美待望の初単行本です!!
“ほっこり気味のロリコンmeetsロリ”から“陰キャ少年の日陰青春物語”まで、
読ませて抜ける圧巻の一冊になりました♪
水着エロ多めなのでスク水好きも見逃すな!!

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『好きにしていーよ』は全7篇で構成されているオムニバス短編集だ。内「1989」は前後編の作品となっている。

いちゃラブや純愛とは程遠い、生々しくも胸が痛くなるような作品が揃っている。売りやレイプの絡む作品があるが、そこは本質ではなく、もっと邪悪な欲望が混ざっている印象を受ける。色んな意味で純粋なヒロインと、欲望にまみれた竿役たちの交流は、どこかリアリティが感じられる。そういった精神的なエロスも充実し、ロリコンにとっては非常に実用的な作品集に仕上がっている。

【詳細】好きにしていーよ

それでは、『好きにしていーよ』をより詳しくご紹介しよう。

【収録作品】

• 1989 前後編
• お売りください! 高く買います!
• Enjoy! スイミングレッスン
• ベストマッチング
• 夏の終わりに
• これが私の秘密基地

シナリオ

シナリオは全て現代劇で、日常を舞台にしている。だからこそそこで行われる性行為からは闇が感じられ、とても背徳的で生々しいものとなっている。

単純に悲劇とは言えない、かわいそうで艶っぽいヒロインを巡る物語。非常に没入感のある仕上がりとなっている。

プレイ内容

プレイはどれも背徳的な設定が付与されている。売り、脅迫、寝取られ、過去のトラウマ。セックス自体はノーマルだが、かなり心に来るものである。

体位は正常位や騎乗位、後背位など。フェラチオもそこそこにあり。複数プレイもあるが、どれもヒロインは一人の輪姦である。

体操服とブルマ、スク水や制服など、子どもらしい服装が艶っぽいロリと良いギャップを生み出している。

ヒロイン

ヒロインはJSかJC。おっぱいはちっぱい貧乳で、見た目は正統派のロリっ娘である。ただ、精神的には大人っぽい。その点もバックグラウンドがしっかりしているため、納得のいくものとなっている。

華のある絵柄ではないが、クセもなく、それほど人を選ぶ絵柄ではない。普通に可愛いくらいのルックスがむしろ生々しさの演出に繋がっているのではないかと思う。肉体の描写も安定しており、非常に丁寧な仕事をする印象を受けた。

オススメの一話

良質な一冊で、オススメの一話選びも難航。ここでは前後編の「1989」をピックアップ。

1989年の7月、まことは親の離婚により田舎に引っ越すこととなった。そこは五、六年生が一緒の教室で授業を受けていた。友達を望まないまことだったが、年上の小夜の誘いにより、まことはみんなの輪に入ることができた。ある日の放課後、小夜たちがどこかへ行くのを見かけた。気になってついていくと、そこでは小夜が他のクラスメイト達とセックスをしていた。覗いていたのがあっさりとバレたまことだったが、小夜たちに誘われると……。

普通の日常の中に潜んでいる非日常な光景。ミステリアスで、可愛いというより美しい小夜に引き込まれる。彼女はすっかりセックスにハマっており、友達との乱交も楽しんでいる。あまりにも性欲の強い小夜にまことがついていけなくなると、小夜は別の友達の父親にも手を出す。壊れている彼女だが、一見すると普通で、その歪なところにとても惹かれる。ヒロインも設定もシナリオも申し分ない1篇だった。

オススメのヒロイン

オススメのヒロインは先述した小夜ともう一人、「お売りください! 高く買います!」のここみをあげよう。売りをする少女である。

ここみの父親は働かず、娘に売りをさせて生計を立てている。基本的には姉の紗理奈がしているのだが、ここみも例外ではなかった。父親と紗理奈がお金のことで口論していると、そこに童貞臭い竿役が買いたいと言って現れる。紗理奈がそれに応じようとするが、竿役が求めたのはここみのほうだった。すっかり冷めているここみは、興奮する竿役に対して淡々と体を許す。それから、竿役は毎日ここみを買うようになり……。

プールに行く予定だったからスク水を着ていた、というここみとの初セックスでは、彼女はただのマグロで、淡々と挿入を受け入れていた。毎日体を重ねることでその関係は変化していき、終盤では熱いセックスをしてくれる。このギャップを一話で堪能できるのが良い。とても実用的な1篇だった。

まとめ～好きにしていーよ～

司伝評価

• 闇の深い設定のロリものに興奮する
• 正統派ちっぱい貧乳ロリっ娘が好き

『好きにしていーよ』は以上のような方々にオススメしたい。心から満たしてくれるシナリオで、精神的エロスが充実。没入感もあり、非常に実用的な一冊だった。

エロ漫画だから良いものの、この漫画の登場キャラクターはほとんど実在して欲しくはない。特に男ども。なんてうらやま……けしからんやつらだ。

本作については以上である。それでは、またの機会に。