モテる男とは、人生で何人の女性を抱けるのだろうか。赤ん坊の頃しかモテたことのない私、司伝には到底想像もつかない。
芸能人ともなれば、そういう機会も多いのだろうか。カキタレやプロ彼女のような存在がいるくらいだし、乱れた性生活をしている人間は間違いなく居るのだろう。
一方で、性体験の少なさをネタにする芸人もいるが、ああいうものには妙に好感が持てる。できるのにしない。色々誘惑もあるだろうに、一時の性欲に負けないその精神力。私には到底真似できない。

今回は芸能人のマネージャーのラブコメ中編を含む作品集をご紹介します。
本項目では、『ラブミーテンダー』の作者藤丸氏について、また、『ラブミーテンダー』のシナリオやプレイ内容、ヒロインの雑感、オススメのヒロインと一話について、最後には司伝の評価も記載しておく。最後まで見ていただければ幸いだ。
ラブミーテンダー/藤丸とは

タイトル | ラブミーテンダー |
著者 | 藤丸 |
初版発行 | 2018年 |
掲載誌・レーベル | ワニマガジンコミックススペシャル |
出版社 | ワニマガジン社 |
ページ数 | 215頁 |
形式 | 短編+中編 |
漫画家・藤丸
あと本のほうでヤベェご報告 pic.twitter.com/BokVGcNWdC
— 藤丸:191227単行本『ユアソング』 (@fujimaru_24) February 15, 2018
藤丸氏は快楽天などで漫画を掲載しているエロ漫画家である。同人活動やイラストレーター歴も長く、過去には「DEARDROPS」というエロゲのキャラデザや、「ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル」のキャラデザもしていた。
画力はかなり高い。表現力や構成力の点でも安心して見ていられる先生である。作風もコメディ要素が強く、かなりとっつきやすい。作者買いできる先生だ。本冊では最後の手前の2篇だけ画力が落ちているが、どうやら結構古い作品らしいので仕方ない。
作品・ラブミーテンダー
『COMIC快楽天』の本丸・藤丸の初単行本!
ラブミーテンダー [ワニマガジン社] | DLsite 成年コミック – R18
優しく愛して、甘く愛して、そして性器をもって愛する至愛短編集です。
『ラブミーテンダー』は藤丸氏の初の単行本である。短いカラーページも含めて12篇で構成されており、内4篇が中編となっている。
「○○is a Battlefield」が4篇の中編で、芸能人(歌手)とそのマネージャーのラブコメとなっている。短編は学園ものから円光ものまで様々な設定であり、そのほとんどがコメディー要素の強いものとなっている。
【詳細】ラブミーテンダー

それでは、『ラブミーテンダー』をより詳しくご紹介しよう。
【収録作品】
- 帰省サバイバル
- Love is a Battlefield ~prologue~
- Life is a Battlefield
- Live is a Battlefield
- Love is a Battlefield
- ロマンティック ダストシューターズ
- LOVE with GOLD
- GRI-ZZLY
- This is Love
- 惑熱のトラップスマイル
- 初熱のシュガースノウ
- 8月の灯
シナリオ

シナリオはラブコメチックで明るいものが多い。「Battlefield」シリーズなんかはその典型で、笑えるシーンと良いシーンとエロスが上手くかみ合っている。
短編の設定は様々で、振れ幅が大きい。「GRI-ZZLY」は”グリズリーが男を性的に捕食する”奇作であるのに対し、「8月の灯」は終末の近づく世界を描く切ない物語である。この振れ幅でかつエロが充実しているのは、作者の構成力に脱帽するしかないところだ。
プレイ内容
プレイ内容はほぼ和姦いちゃラブだが、特殊なシチュエーションが目立つ。先述したグリズリーがその最たるものだが、普通のカップルはほとんど居ないと言っていいだろう。
体位は正常位、騎乗位、立ちバックが多く、ほとんど生で中出しも多い。フェラチオやパイズリは気休め程度。
全体的に女性優位が多めだが、露骨なビッチはいない。
ヒロイン

ヒロインはみんな巨乳だ。中編もそうだが、そのほとんどが社会人である。「ロマンティック ダストシューターズ」だけJKか。
コメディー要素の強さもあってか、妙に親しみの持てるヒロインが多い。絵のエロさで艶っぽさもあるにはあるのだが、それ以上に愛らしい印象を抱く。
オススメのヒロイン

オススメのヒロインは「Battlefield」シリーズのすみれだ。

「Battlefield」シリーズは、歌手のTAKUMIと、そのマネージャーのすみれのラブコメ物語である。童貞を拗らせたタクミのモチベーションを保つために、すみれは彼と体の関係を持つ。それからタクミがすみれに本気になってしまうが、すみれはタクミの応援のためにしただけであると断り……。

まず、二人のやり取りが一般誌のラブコメに引けを取らないほど楽しい。それを見るうちに、すみれへの愛着が強くなり、ヒロインとしての魅力がさらに高まっていく。素晴らしいヒロインだった。
オススメの一話
オススメの一話には「8月の灯」をあげておこう。
陸がほとんど水没してしまった世界。一年ぶりに主人公のひろのところへやってきた紗和は、二人で平和な時間を過ごす。終わり行く世界を眺めながら、二人は体を重ね続ける……。
ほとんど全編セックスをしているだけなのだが、これが何とも切ない。しっかりと説明せずとも、二人のことも世界のこともこちらに伝わってくる。この構成力は見事だった。それでいてしっかりエロいのが素晴らしい。
ちなみに、次作の「ユアソング」に続編もあるので、そちらもチェックされたし。今後またレビューする予定である。

まとめ~ラブミーテンダー~
司伝評価
絵柄 | |
物語 | |
キャラクター | |
抜き | |
ラブコメ |
- ラブコメのヒロインが好き
- 巨乳ヒロインが好き
- エロとコメディーのバランスが大事
『ラブミーテンダー』は以上のような方々にオススメしたい。笑えるしエロいし楽しませてくれる。作者の能力の高さが窺える作品である。
それにしても、ここまでしっかり笑えるエロ漫画はなかなかない。藤丸氏には一般誌でのラブコメも描いてみてほしいものである。
本作については以上である。それでは、またの機会に。

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