ボクらの不純異性交遊(たまちゆき)もしも時間を止められたら

司伝の過去作レビュー

『ボクらの不純異性交遊』は2016年に発売された、たまちゆき氏作の商業アダルトコミックである。

たまちゆき氏はコミックマショウなどに漫画を掲載しているエロ漫画家の先生だ。20年以上エロ漫画を描いているベテランであり、一貫してロリ系の作品を創り上げている。その実績の中で様々な設定を作品を手掛けており、本冊は変わった設定の作品が多い一冊となっている。

本項では『ボクらの不純異性交遊』の魅力と、それについての私の評価をまとめていきたい。

【収録作品】

ボクらの停止世界序
ボクらの時代
ボクらの秘密基地
ボクらの卒業式
ボクらの銭湯
ボクらの停止世界前中後編、Another File
ボクらの銭湯 After

『ボクらの不純異性交遊』の魅力
【まとめ】ボクらの不純異性交遊

『ボクらの不純異性交遊』の魅力

引用：https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/
BJ091646.html

『ボクらの不純異性交遊』は短い描き下ろし、カラー作品を含め、全10篇で構成されているオムニバス短編集だ。内「ボクらの停止世界」は3篇の中編+番外編+おまけ（序）という構成で、「ボクらの銭湯」には描き下ろしのAfter作品がついている。

ヒロインはJSかJC。おっぱいはみんなちっぱい貧乳で、スタイルとしては細身の寸胴系。個性的な絵柄なので、ルックスは好みが分かれると思われるが、慣れればちゃんと可愛い。

内容は全てインピオ、かつどれも一風変わったもので、いちゃラブものもあれば、貞操観念崩壊もの、中編に至っては時間停止ものであり、バラエティに富んでいる。詳細については後述するが、どれも設定だけで使えそうなほどインパクトのあるものとなっている。

というわけで魅力的な作品群である。「ボクらの時代」は少子高齢化により性教育が変わり、貞操観念がおかしくなった保健体育の授業のお話。ロリっ娘とショタが授業でセックスをする、インピオ乱交が魅力である。「ボクらの秘密基地」は陰キャとクラスのマドンナ的JCが秘密基地で逢引を重ねるお話。実はエッチなマドンナに萌える。「ボクらの卒業式」は中●生カップルの変態いちゃラブもの。卒業式まで初体験を我慢し、初体験後は野外でヤりまくり。ラストだけちょっと切ない。「ボクらの銭湯」は銭湯の男湯にてクラスメイトの女子と遭遇するお話。最初に手コキされるシーンだけでくるものがある。バラエティに富んだ作品群から、今回は中編の「ボクらの停止世界」をピックアップ。

最近、学校では謎の現象が度々見られる。良太はその理由がタダシにあることを知っていた。それは以前、タダシが謎の紳士から“時間停止時計”を受け取ったことを知っていたからだ。本当に時間が止められるその時計を、タダシは性的な悪戯に使うようになっていた。彼は亮太の目の前で、クラスメイトをレイプする。そして、良太にも憧れのアイドル、真中ヒカルに手を出すようにと勧めてくる。良太はヒカルにイラマチオさせると、タダシは「これで同罪」と良太を共犯者にした。タダシの悪行は収まらず、クラスメイトの大半をレイプした後、相手の反応が欲しいと言い出し、弱みを握ってレイプすることを思いつく。その相手は良太の憧れであるヒカルであり……。

時間停止×インピオなんて初めて見た気がする。性欲の強い悪ガキがそれを持った時、こうなるのは必然。子どもながらに、むしろ子どもらしく悪辣な様は見ものである。決して好きとは言いたくないが、これは傑作だった。