私、司伝は触手が苦手である。エロいとは思うのだが、どうしてもそれを使おうとは思えないのだ。
これは、一般の漫画でもそうだが、私が共感して物語を楽しむタイプだからだろう。俯瞰して物語を楽しめる人のほうが、触手を純粋に受け入れられるのだと思う。
また、触手が完全なるファンタジーであるという点も大きいかもしれない。絶対にそんなものは存在しないと思っているからこそ楽しめないのだ。
ということは、触手が実在すれば使えるのだろうか。どうにかしてそういう植物を生み出せないものだろうか。植物系の化学者と話す機会があれば訊いてみたいものだ。

今回はライトな触手ものを含むオムニバスエロ漫画をご紹介します。
ファンキーベイビー/ぬんぬについて。
ファンキーベイビー/ぬんぬとは

タイトル | ファンキーベイビー |
著者 | ぬんぬ |
初版発行 | 2019年 |
掲載誌・レーベル | BAVEL COMICS |
出版社 | 文苑堂 |
ページ数 | 214頁 |
形式 | オムニバス |
漫画家・ぬんぬ
DLsiteさんで単行本の電子版が発売になりました。
— ぬんぬ (@nunnu_zero) November 29, 2019
特典にはおやびんの続きが付きます。こちらもどうぞよろしくお願いいたします!https://t.co/1OJqWQVNdi pic.twitter.com/Nz3eHZzkwW
ぬんぬ氏はファンキーベイビーが初の単行本となる。エロ漫画以外ではソーシャルゲームのイラストも描いているらしい。Twitterにもイラストを投稿しているので、覗いてみるのもいいだろう。
画力は高いが、描き込みが多い分の見づらさは多少ある。描く美少女はしっかりかわいく、アニメキャラクターのような美しさがある。
妖怪や触手など、変わった設定を好んで使っている。私の中でもかなり好みの話とそうでない話が分かれるので、単行本の中で取捨選択をする必要はありそうだ。
作品・ファンキーベイビー

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「絶頂こそが我が人生っ!!」そんな三度の飯よりイカせっぱ好きなキミに贈る性の教典! 失神・失禁あたり前、女に「もうダメ」と言われても気持ち良くさせたい、上級イカせマニア御用達の絶頂コミッカー・ぬんぬの1stコミックスがついに解禁ッ! 収録作品は大迫力の無限絶頂エロスと奇抜なアイデアから生み出される超異次元空姦! 憧れの女のコのスカートになっちゃった!? 超衝撃のデビュー作『スカートの中はファンタジー』、舐めるな危険!? マジイキ怪異退治『都市伝説!クンニじじい』、感動(?)のコタツ転生エロス『平成炬燵物語』などなど、イッてイッてイカせまくる悶絶9作品! ひと味もふた味も違う、ファンタジックでアクメティックなエロスをぜひ体感せよッ!
DLsite
ファンキーベイビーの紹介文のコメントは「絶頂」に重点が置かれている。確かにそういうシーンこそ多いものの、この本の一番の特徴は、その多彩な設定だろう。
私が10年エロ漫画のネタを練ったとしても、「魂が炬燵に乗り移り、恋人と性行為をする」話など思いつかない。その脳を覗いてみたいものである。
【詳細】ファンキーベイビー
それでは、ファンキーベイビーをより詳しくご紹介しよう。
シナリオ

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女の子が酷い目に遭う話が多いものの、その雰囲気と奇抜な設定のせいか、暗くなりそうなお話はない。
特殊な設定を簡単に羅列してみよう。都市伝説クンニじじい、コタツに乗り移る男、絶頂身体検査、催眠乱交、絶頂マシーン、クローン百合乱交、若返りおねショタ、「スカートの中」になった男、全日本大人のおもちゃ選手権……
ここまで見て興味を持った人はぜひ一度見てもらいたいものだ。
プレイ内容

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プレイも多彩だ。何せ相手が人間とは限らないため、乱交、触手プレイ、機械による二穴刺し、スカートからペニスが伸びてくることもあれば、タコのおもちゃだって出てくる。
かと思えば、ノーマルのセックスも存在する。多様性に応えていると言えば聞こえがいいが、節操がないとも言える。
ヒロイン

こんな特殊な作品だが、ヒロインは一貫して普通だ。デザインとしてもかなりロ○寄りの萌え系でかわいらしいものであり、パッケージと同様かそれ以上の美少女がセックスしている。
絶頂を売りにしていることもあり、多くのヒロインが快楽に堕ちている。特殊なのでパケ買いこそオススメしないが、キャラクター造形については非の打ち所がない。
オススメの一話
オススメの一話は、「おやびん♡ヒプノティズム」だ。「おやびん」と呼ばれるヤンキーJKに催眠術を掛けると、見事に掛かってしまい、意識を残したまま子分たちと乱交セックスをしてしまうというものである。
催眠の効果で意識を持ちながらも子分に色々してあげるというシチュエーションはなかなかたまらないものがあった。
オススメのヒロイン
オススメのヒロインは「平成炬燵物語」の妹のほう、瑠璃だ。単純にデザインがかわいい。いかにも「妹キャラ」という見た目なのだ。
炬燵の触手に襲われる(もはや何を言っているかわからないが)プレイのみで普通のセックスが無いことが残念で仕方ない。普通のヒロインとして瑠璃が見たかったものだ。
まとめ~ファンキーベイビー~
司伝評価
絵柄 | |
物語 | |
キャラクター | |
抜き | |
特殊性癖 |
ファンキーベイビーは非常に使いづらい一冊だった。しかし、見どころがないわけではない。こんなファンタジーが見られるのはエロ漫画だけであるため、エロ漫画界に必要な存在なのだ。
ヒロインはとてもかわいらしいため、普通の絡みが見たいものもあった。それでも、ぬんぬ氏にはこの路線を貫いてほしい気持ちもある。エロ漫画を文化として見るか、おかずとして見るか。その違いによって大きく評価が分かれるだろう。
本作については以上である。それでは、またの機会に。

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