司伝の過去作レビュー

『ココロご褒美』は2014年に発売された、鶴田文学(つるたぶんがく)氏作の商業アダルトコミックである。
鶴田文学氏はコミックホットミルクなどに漫画を掲載するエロ漫画家の先生だ。個性的で繊細な絵柄で、思春期の少女を描くことが多い。精神的なエロスを表現するストーリー構成が魅力の先生である。
本項では『ココロご褒美』の魅力と、それについての私の評価をまとめていきたい。
【収録作品】
- サンニンヨラヴ イチワ 円香
- サンニンヨラヴ ニワ 玲
- サンニンヨラヴ サンワ 涼子
- おさがり
- 熱胎夜
- ホンの仕返し
- おくりごと
- おままごと
- ぬりひとえ
『ココロご褒美』の魅力

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『ココロご褒美』は全9篇で構成されているオムニバス短編集だ。内「サンニンヨラヴ」は3篇の中編となっている。
ヒロインは年上が中心で、人妻やJKなど。最少は(伏せられているが)JSか。おっぱいは年相応に貧乳・普乳・巨乳まで分かれているが、巨乳も大きすぎるものではなく控えめである。その辺りはリアリティ、生々しさ重視なのだろう。
内容は背徳系。恋人同士なんて無く、義姉との不倫関係、姉弟など、イケナイ関係であることが多い。鶴田文学作品らしい空気感がその背徳感を助長させ、没入感を高め、プレイの内容以上に興奮度の高いセックスを作り出している。派手なプレイこそ少ないが、精神的なエロス溢れる良作揃いなのだ。
オススメに挙げたい作品も多い。「熱胎夜」は出戻りの姉が無抵抗なことを良いことに、性欲のはけ口にしちゃう1篇。仕方なく抱かれる姉の心理状態が読み手に伝わってくる良作である。「おままごと」は妹の面倒を見ていてくれた○学生と一緒にままごとをし、その流れでやっちゃう1篇。ままごとの演技を竿役に強要しつつ誘ってくるロリっ娘ヒロインがエロすぎる、こちらも良作。「ぬりひとえ」は本冊随一のアホ作品で、水着を忘れた苦肉の策でボディペイントで水泳部に臨むという作品。こちらは変なフェチズムを煽られる奇作である。そんな中で、今回は中編の「サンニンヨラヴ」をピックアップ。

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翔太は女装させられ、姉、涼子の女子寮へと連れてこられる。目的は、涼子の友人である玲に男嫌いを克服させるためである。もう一人の友人、円香は翔太が本当に男子なのかと疑問に思い、翔太の胸のパッドを確かめた。困る翔太に、円香はお返しと言って胸を揉ませる。その時、涼子が「下も女物」だと言ってスカートをめくると、翔太は勃起してしまっていた。見られた恥ずかしさで、翔太はその場から逃げだしてしまう。とっさに入った部屋はシャワー室であり、すぐに誰かが入ってきた。ノゾキだと疑われると恐れる翔太だったが、入ってきたのは円香だった。その後すぐ、シャワー室にまた別の人が入ってきたので、円香は翔太に「ここでやり過ごそう」と提案する。すると、円香は服を脱ぎだし……。
三人共とセックスをするのだが、個人的一番はこの円香。最初におっぱいを揉ませてくれるところからメロメロである。事後に涼子に問い詰められた際には、「翔ちゃん可愛かったし、本物のチンコって興味あったから♪」と説明。天然エロお姉さんという感じがツボに入った。男嫌いの玲はボーイッシュなタイプで、小ぶりなおっぱいが可愛らしい。姉の涼子は弟との距離感が良い。3人のヒロインどれも魅力的で、3度おいしい作品だった。

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全体としても、作者の持ち味が発揮され、非常に充実した作品集だった。
【まとめ】ココロご褒美
司伝評価
絵柄 | |
物語 | |
キャラクター | |
抜き | |
背徳感 |
- 近親相姦など、背徳的な関係性に燃える
- 生々しさが大事
『ココロご褒美』は以上のような方々にオススメしたい。派手な、激しいセックスではなく、背徳的でどこか生々しいようなエッチが好きな人に向く作品集である。
エロ漫画はまさに「ココロへのご褒美」。ありがたく堪能してしまおう。
本作については以上である。それでは、またの機会に。

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