一話
二話

前話
夏の日の少年7 洋介
目の前では、父と葉奈子がキスをしていた。
あの後は普通にお湯に浸かり、世間話をしていた。もちろん、洋介が会話に入ることは無く、父と葉奈子の会話を横で聞いていただけだ。
ああ見えて20歳だという葉奈子は、ここに勤めてまだ3ヶ月ほどだという。
ずっと笑顔で話す葉奈子に、洋介は見とれていた。時折洋介のほうを見て小さく微笑む姿に、心臓が大きく動く。
これはもう恋である。こんな可愛くて、優しくて、綺麗な体をしている葉奈子が、先ほど自分と抱き合っていたんだ、と思うと、湯船の中でまたペニスに落ち着きがなくなってしまう。
ああ、乳首に吸い付きたい。初体験の相手が葉奈子であってほしい。父が他の娼婦に対してやっていたように、洋介も自分の性衝動を葉奈子にぶつけたかった。
しかし、今目の前にあるのは望みとは違うものだった。洋介はあくまでも付き添い。“見る”ためにここに居るという体裁があるのだ。
だから洋介は、まず父と葉奈子の行為を見なければならない。
父は洋介が葉奈子に好意を持っていることは分かっても、自分はせずに洋介に譲るような真似はしない人だった。洋介の初体験のために動いているといっても、父が見られるセックスが好きなことに変わりはない。結局父は、洋介のことを、性欲を満たすために利用することが大前提なのだ。
父が葉奈子の胸に手を出したとき、葉奈子は洋介のほうをチラッと見た。洋介はもう目を逸らしたりしない。ジッと父の手にまさぐられる胸を凝視していた。
「さぁ、脱がすよ」
「は、はい……」
葉奈子はどうしても洋介が気になるようだった。洋介は浴衣からはみ出ているペニスを握る。葉奈子がもっとこちらを見てくれるように、洋介はセックスアピールをしているのだ。
父の手により、葉奈子の上半身は露わになった。葉奈子はお尻を付けた状態で、体を後ろへ傾けている。
風呂場とはまた違うように見える胸。洋介に見せつけるために部屋は明るいため、その白い肌は光をよく反射していた。
洋介は生唾を飲み込む。女性の体を、美味しそう、と感じるのにはまだ早いはずだが、洋介は確かに今そう思った。
「あぁっ!」
しかし、その体の一番美味しそうなものを咥えたのは父だった。父はその乳首に食いつくと、そのまま吸い付きながら引っ張る。
わずかに胸に角度が付くと、ふっとそれは元に戻った。食べさし、になったそこは父の唾液が付いていた。
「やぁ……、あん……」
「んちゅ……、ああ、可愛いねぇ……」
洋介は手を上下させ、ペニスを刺激する。
葉奈子の綺麗な体を、父の汚らしい唾液が汚していく。葉奈子は嫌なのか嫌じゃないのかわからないような顔をして、小さく声を漏らす。
悪いものを見ているような気がしつつも、洋介の胸の高ぶりは凄いものになっていた。
父がむしゃぶりついていくうちに、葉奈子はそのまま後ろに倒された。
「あぁ――、んっ……」
「んちゅ、んちゅ」
わざとらしい音が部屋に響く。葉奈子は声を上げるたびに、足を少し痙攣するように動かしている。
洋介は葉奈子の乳首がよく見えるようにと、膝立ちの状態から立ち上がった。ペニスを握りしめたまま、洋介は葉奈子の頭付近へと移動する。
父は乳首を咥えたまま、器用に服を脱がせていく。すると、すぐにパンツだけの状態になっていた。
父も瞬時に素っ裸になり、右手で葉奈子のパンツを引き下ろした。そのパンツから糸が引いていたのを、洋介は見逃さない。
葉奈子の陰部から出た愛液が漏れていたのだ。女性が男性を受け入れる準備が出来たという証拠の蜜。葉奈子はすでに父のペニスを受け入れようとしているのだ。
「洋介、ほら、見てごらん」
「やぁん……」
父も、葉奈子が濡れているのを見逃してはいなかった。葉奈子の脚を体のほうへと倒し、丸見えになった陰部を示すと、その筋のところを開いてみせた。
父の指の間には、葉奈子の穴があった。上のほうには豆があり、中は真っ赤に充血している。下には可愛らしい肛門も見える。
グロテスクなはずであるそこも、葉奈子のものだと美しいもののように思えた。神秘的であり、何よりも……興奮する。
洋介はもう射精寸前ぐらいまできていた。ペニスをこすりたい。でもこすったらイッてしまう。洋介の息が荒くなる。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「凄いだろう……。もうびしょびしょだ」
「言わないでください……」
葉奈子は恥ずかしそうに顔を手で覆う。父は葉奈子の脚を床に戻すと、今度はそのお豆を舌でなぞり始めた。
「あぁん! あぁ……」
葉奈子の体は小さくビクつく。その後足をもじもじと動かした。
「はぁ……、ぴちゅ」
またわざとらしく音を立てる父は、葉奈子の美しいそこをすぐに汚していく。澄んだ愛液は、父の唾液に侵されていく。
洋介は、気付けば葉奈子に触れるくらいまでの距離に来ていた。洋介のペニスが葉奈子の顔に影を落とす。
「あぁん……、やぁ……」
葉奈子は自身の下半身を確認するためか、覆っていた手を外した。すると、当然目の前には洋介のペニスがあり、葉奈子の行動を制限する。
「洋介くん……」
「ご、ごめんなさい……」
謝ったものの、洋介はそのペニスをどかさなかった。だからといってどうするわけでもなく、見せつけるようにペニスはそこに鎮座する。
洋介は膝立ちになり、徐々に葉奈子の顔にペニスを近づけていく。出してもいいかどうかの答えを求めるように、葉奈子の反応を待った。
葉奈子の息が当たる。息の振動で射精出来ないものかと、洋介はそこで少し腰を振った。
すると、葉奈子はそんな洋介のペニスに口を付けた。
「あぁ!」
ビクッと体を震わせる。父も驚いたのか、顔を上げてこちらを見ていた。
葉奈子はそのまま体ごと頭の方向を傾け、洋介のペニスを口の中に入れていく。まだ触れてはいない。大きく口を開けたそこにペニスが入っていくと、温かい熱気に包まれた。
「あ、あぁぁ……」
葉奈子が洋介の顔を上目遣いで見る。それは明らかに反応を窺っているものだった。
洋介はそれでも格好をつける余裕などない。情けない声を漏らすことしか出来なかった。
「も、もう……」
洋介がそう零れるように言うと、葉奈子は唇の裏側をペニスに密着させた。温かくて柔らかい感触が、洋介を射精へと近づける。
そのまま少し葉奈子が前後に動くと、もう絶頂の時がやってきた。
「あぁ! 出る!」
洋介は葉奈子の口の中に射精した。またもや気持ち良い感触を長く味わうことが出来なかった。射精自体は気持ち良いものの、洋介には後悔が残る。
ぴくっ、ぴくっ、と体が震える。その間中、葉奈子はずっとペニスを咥えてくれている。洋介は葉奈子の頭を支える。さらさらの髪が柔らかい。
全てを出し終えるまで、洋介はそうしていた。ふと父のほうを見ると、父は呆れるような笑い方をしながら、洋介のことを見ていた。
「今は俺の番じゃないか?」
「う……」
父の嘲笑から目を逸らし、葉奈子のほうを見る。頭から手を離すと、葉奈子は口を押さえながらキョロキョロと辺りを見回した。
口にある精子を吐き出したいのだろう。洋介も急いでティッシュを探す。
ティッシュは葉奈子の足元のほうにあった。本来は枕元になる位置だが、父が逆方向に押し倒したからそこにあるようだ。
洋介は取りに行こうと膝立ちのまま動こうとする。しかし、葉奈子はその手を掴んだ。
葉奈子と目が合う。顔を赤くしたまま、少し口元を緩める。すると、葉奈子は口にあるものを、ごくんと飲み込んでしまった。
「だ、大丈夫!?」
「……うえぇ」
大丈夫じゃないらしい。途端に表情を崩す。
でも、飲み込む瞬間は確かに笑っていた。天使と悪魔が同居した、とてつもなくエロい顔で。
「やっぱり飲むもんじゃないみたい……」
「ごめんなさい……」
「ううん、私が勝手に飲んだから」
そう言って微笑む。今度は確実に天使の笑顔。
「葉奈子ちゃん。俺とエッチしてるんだけど」
「ああっ! ごめんなさい」
葉奈子への愛撫をとっくに中断している父は、二人の間に割り込むように入ってきた。
「洋介は見てるだけのはずなんだけど。本当、葉奈子ちゃんはエッチだな」
「すみません……」
父は再び葉奈子を押し倒した。まるで洋介が見えていないみたいに、父は葉奈子へと激しいキスを始める。
さっき洋介の精子が飲み込まれた葉奈子の口。そこは洋介が占領した領土のようなもの。父はそこを取り返すみたいに責め立てる。
「はぁ……そろそろ入れるよ。ゴムは?」
「枕元に……」
「洋介、ちょっと取って来てくれ」
「え? あ、うん」
父は洋介が見えていないわけでは無かった。洋介は大人しくコンドームと取りに行き、それを父に渡した。
これも、見せつけることが好き、な父の趣味の一環なのだと思う。この辺りに通い始めてから、父はセックスの最中によく洋介に話しかけてくるのだ。
父は焦っているかのようにコンドームを装着し、すぐに葉奈子の入口にピタリと付けた。ゆっくり、ゆっくりとこすりつける。そして、洋介のほうを見る。
「入れるぞ」
「はい……」
葉奈子はその言葉を自分に言ったものだと受け取ったが、父のその言葉は洋介に向けられていた。
洋介は注目する。父のペニスが葉奈子に入る、その瞬間を。
「あ、あぁ……」
「んっ――」
父のペニスは洋介のものと比べるとかなり大きなものだ。そんなもので、葉奈子の中に容易に入っていく。
今まで見てきたセックスとは違う。中年同士の欲しか存在しないものではなく、葉奈子という可憐な存在を父のような汚らしい親父が汚すというセックスがそこにはあった。
「凄いな……これは……」
「あぁん、やぁ……」
すでに父のペニスは葉奈子の中に納まっていた。
「あぁ……」
洋介は思わず声を漏らす。酷く嫌なものを見ているような気もするが、それによってペニスに再び血が巡るのがわかる。
「あぁん――! あぁん――!」
父が動き出す。葉奈子からはいやらしい声が漏れ始めた。
洋介は葉奈子を痴態を見て、またペニスをこすり始めた。最悪で最高なおかずだった。
「洋介ぇ! 葉奈子ちゃんの中は気持ちいいぞ!」
「やぁん! 言わないでぇ!」
「あぁ――! 凄いぞこれは! もう!」
父の動きが速くなる。大きくてごつごつした父が、小さくて可憐な葉奈子を激しく突く。それはもはや、葉奈子を痛めつけているかのように見える動きだった。
見ていられない。でも見たい。見ながら射精したい。洋介は夢中だった。
「気持ち良いか!?」
「は、はいぃ――!」
葉奈子はチラッと洋介のほうを見る。そしてその気持ち良さそうな顔のまま、洋介を見て微笑む。
「ほら、ちゃんとこっち見て!」
「はぁい! あぁ――!」
父の表情に余裕が無い。こんなことも初めてのことだった。
父に限界が近付いているのが分かる。気持ち良いのに辛そうなその顔は、洋介が初めて見る顔だった。
「あぁ! あぁぁ――、イくぞ!」
「はい! あぁん! あぁん!」
動くがどんどん遅くなる。ああ、イッたのだ。残りを全て絞り出すように、父はゆっくりと葉奈子の中を前後する。
動きが停止すると、父は十数秒間そのまま固まる。噛みしめるみたいに、葉奈子の中を堪能していた。
「最高だ……」
「あ、ありがとうございます……」
葉奈子もうっとりとした顔をしている。チラチラと洋介の様子を確認する様から、葉奈子も見られることが好きなのかもしれないと、洋介は思った。
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